Japanische Klassiker mit Furigana
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そめきちのしゅぼん
染吉の朱盆
国枝 史郎
Lesen Sie 染吉の朱盆 (そめきちのしゅぼん) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 16.824 Zeichen · 35 Bildschirme
うん有名な錦絵のな。ところが一枚死絵があった。それが素晴らしい出来栄なのだ。わけても紫色が素晴らしかった。解ったと俺は手を拍とうとしたよ! あの紫色は血で描いたものだ! 血という奴ァはじめは赤い。それから褐色になり緑色になる。そうして終に紫色になる。そいつも並の紫じゃァねえ。何んともいえねえ紫だ! ところで死絵は紅毛人どもが今大変な高い金でドンドンドンドン買い入れている。ははあさてはいよいよ以て、悪い奴等がどこかにいて、人間の生血を絞っては、それで死絵をこしらえているな! そうして、恐らくこの女はそいつらの仲間の一人だな? こいつァどうにも逃されねえわい。で、どこまでもつけたってものさ。鶯谷で襲われっちゃった! うん、五、六人の野郎にな! 岡八だと名乗ると逃げてしまったが、根岸の方へ行ったらしい。で、不意に思ったものさ、ははあ、さてはお縫様屋敷に、悪い奴等はいるのだなと! そうして俺は思ったものだ、あの女はおとりだなと! 凄い程奇麗なあの顔で、若い男をそそのかしたら、どんな野郎だってついて行く、鶯谷でとっ捕まえてしまう! それから屋敷へ連て行くのさ、彼奴等の巣窟のお縫様屋敷へな。