Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
えいぞうのし
栄蔵の死
宮本 百合子
Lesen Sie 栄蔵の死 (えいぞうのし) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 38.295 Zeichen · 77 Bildschirme
ほらあの、父親のつけた名が下品やとか云うて自分で、何男とやら改名した人や。
金の事になると馬鹿に耳の早いお金がいつの間にか、栄蔵の傍に座って話をきいて居た。
「川窪さんでもよくそいだけ出してくれましたねえ、
内所がいいと見える事。
私はきっと無駄骨だと思って居たが。
「世の中は、うまく出けたもんで捨る神あれば又拾う神ありや。鬼ばかりは居らへん。
「有難いもんですねえ。
お金は十円札に厭味な流し眼をくれて口の先で笑った。
「けど何なんでしょう、
それだけで一年分をすませるつもりなんでしょう。
まさか一月分ホイホイ出す人もないだろうから……
栄蔵は、よく丁寧に、田舎の貸金の事を話した。
フム、フム、と鼻をならして聞いて居たお金は話が仕舞うか、仕舞わないに、
「あんた、ほんとにそれの世話を焼くつもりで居るんですか。
と短兵急に云った。
「ああ。
「お目出たいわけだ、
返すもんですかね。返さないにきまってるから川窪さんで、返したらやろうと云ったんでさあね。
馬鹿馬鹿しい、
たった十円で、うまくおっぱらわれて来てさ。
「お前みたいに、何もかも疑ごうとったらきりがあらへんやないか。