Japanische Klassiker mit Furigana
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うめづしえんおうでん
梅津只円翁伝
杉山 萠円
Lesen Sie 梅津只円翁伝 (うめづしえんおうでん) von 杉山 萠円 (すぎやまほうえん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 65.582 Zeichen · 130 Bildschirme
ワキは其様な処には居らん。何度云うてもわからん。コッチコッチ」
といった塩梅で双方とも知らず知らず喧嘩腰になって来るから妙であった。
◇
翁は筆者のような鼻垂小僧でも何でも、真正面から喧嘩腰になって稽古を附けるのが特徴であった。
張扇をバタバタと叩いて「ソラソラ」と云う時は軽い時で、笛の笙歌を「オヒャラリヒウヤ」とタタキ附けるように云う時は筆者の気が抜けているのを呼び醒ますためであった。もっとも最初は、それほどこの「ヒウヤ」が怖くなかったが、そのうちに翁が笙歌を云いながら立上って来て、「ヒウヤ」と耳の傍で憎々しく云うと筆者を突飛ばしたので、それ以来この「ヒウヤ」を聞くたんびにドキンとして緊張した。
◇
翁は甚だしく憤ると、
「ホラホラホラホラッ」
と怒鳴って立上りがけに上の総義歯を舞台に吹き落すことがあった。それを慌てて又、口の中へ拾い込んで立って来るので、門弟連中の笑話になっていたが、その場になるとその見幕が恐ろしいので笑いごとどころではなかった。
◇
幾度も同じ舞いの順序を間違えると翁はやはり立上って来て、筆者の襟首を捉まえて舞台を引きずりまわしながら、