Japanische Klassiker mit Furigana
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つばきのはなのあか
椿の花の赤
豊島 与志雄
Lesen Sie 椿の花の赤 (つばきのはなのあか) von 豊島 与志雄 (とよしまよしお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 10.755 Zeichen · 22 Bildschirme
」
「いや、それは誤解だろう。李はあの機械説というか公の立場説というか、あれに高い精神力を認めて、そこから物を言ってるんじゃないかね。」
「精神力じゃありません。単なる力です。そういう力は、人の熱情を窒息させます。いつかこんなことを云いました。火の如き熱情という言葉があるが、あれは嘘っぱちで、火は精神力ではあっても、熱情ではなく、熱情というのはくすぶってる薪にすぎないと云いました。然し、単にくすぶってる薪でもなんでもいい、熱情によってこそ人は救われると私は思います。ところが、熱情は次第に世の中から衰えて、所謂精神力だけが横行してきてるんじゃありませんでしょうか。この頃では更にその精神力まで衰えて、ただ体力ということが表面にのさばりだしてきました。」
「だが、その体力ということは綜合的なもので、君の云う熱情や精神力や、身体の力や、其他のものをも含めて云われるんじゃないかね。」
「本来はそうなんでしょう。けれど、身体の力だけがのさばって、熱情なんか消えかかっています。私は人中でふと、俺は違うんだぞと叫びたくなることがあります。今晩もあるおでん屋で酒を飲んでるうちに、そんな気持になって、俺は違うんだと心の中で叫んでいました。