Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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あしたはメーデー

槇村浩詩集

槙村 浩

Lesen Sie 槇村浩詩集 (あしたはメーデー) von 槙村 浩 (まきむらこう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 21.095 Zeichen · 51 Bildschirme

Aozora Bunko

太陽の旗幟をかゝげる男と女の疲れた労働者たちを

それらの間で活動する、セクトを知らぬ若き党のことゞもを

そして僕らは、目を見合せ

何となく幼い日の思い出に帰って来た

お互は接吻し

お互の身内にふと黄昏の女囚のかすかな歌の響きに似た

ものを感じ合った

(黄昏の女囚の歌)

囚塀の築地を君すぎて

苦き河辺の春を呼び

返らぬ花のひともとを

接吻しつゝ投げし時

聖き晨の鐘楼に

くるめく胸は沈みゆき

頬の紅と緋色めく

衣に春は返りきて

死して違わぬ同志ゆえ

鎖を鍛ぎし大理石の

空のあなたに君遠く

時はわれらに辛かりき

光を嗣来し同志らに

花さき匂う青春くれど

我は獄に朽つるべき

さだめに笑みて君を思う

時はわれらに辛かりき

こゝには群像が欠けている

小供の思い出の日のように

あの時僕は、雨のふる

軌道の凹壁をひとりぼっちで歩きながら

小さい世界の群を蝕もうとする絵具屋の飾窓に………窓の下の反射する赤い舗道の凹みに

少年の群像を

首のない少年の群像を僕は見たのだ

飴色の雨滴を横つぶしに受け付け

石膏の影の列はガードの下で踊っていた

なぜ首がなかったか―――僕は知らない

よぢれた飾幕の後を僕は敢てのぞこうとはしなかった