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Japanische Klassiker mit Furigana

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かっこんとう

橘外男ワンダーランド ユーモア小説篇

橘 外男

Lesen Sie 橘外男ワンダーランド ユーモア小説篇 (かっこんとう) von 橘 外男 (たちばなそとお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 16.213 Zeichen · 34 Bildschirme

Aozora Bunko

そのくせ、雨雲が切れて、陽の光が、さっと樹間から洩れて、音が大分遠のいた頃から、無暗やたらと、精神が爽やかになって、年甲斐もなく、ハシャギたくなる。今日はまあ、これで救われたと思うと重荷を下ろしたように吻っとして……、夕立ちがきて涼しくなったのと、雷から解放されて蘇生した喜びとで、人の知らぬ二重の爽快感を、私だけは味わっているわけなのであるが、今まで憂鬱千万な顔をして黙然と死んだようにヒシ固まっていたオヤジが、急に気も軽々とハシャギ出すのは、よほど滑稽なのであろう。

雷が済んだから、お父さん、吻っとしたろう? なんて子供から冷やかされる。子供も五つ、六つ、七つ、八つくらいまでは何とかゴマカス手もあるが、もう二十歳、二十一となってはゴマカシても、とてもおっつくものではない。

「お父さんは、子供の時分に、お前たちのお祖母さんが、あんまり雷を怖がったもんだから、それがお父さんにまで、伝染して、もうどうにも直らんよ! お前たちはお父さんみたいに、なってはいけない! 雷を怖がるのは、お父さんだけにして、お前たちは怖いものなしに、のんびりと、大きくなるんだぞ!」