Japanische Klassiker mit Furigana
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じろうものがたり
次郎物語
下村 湖人
Lesen Sie 次郎物語 (じろうものがたり) von 下村 湖人 (しもむらこじん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 117.781 Zeichen · 235 Bildschirme
だから、君が、今度五年生になったのを機会に、それを打破しようとしたのは、決して間違いではない。ただその方法に問題があるんだ。何だか、いま聞いたところでは、化膿した盲腸を叩きつぶして、腹膜の原因を作った、といった恰好ではないかね。」
「そんなことになるんでしょうか。」
「どうも、そうなりそうだね、鉄拳制裁の好きな連中は、これから、こそこそ勝手な行動に出るよ。ちょうど盲腸からとび出した膿のように。」
大沢は、少し眼を伏せて考えこんだ。
「なるほど、五年全体の名において大っぴらにそれがやれなくなれば、形式としては前よりはよくなるわけだ。しかし、実質的には一層始末に終えないものになるかも知れん。実は、学校として、そのことで、これまで五年生に強圧を加えなかったのも、そうなるのを恐れたからなんだ。」
「すると、いつまでもこのままにして放って置かれるつもりだったんですか。」
「そうではない。君らの眼にはどう映っていたか知らないが、大垣校長が、赴任されて以来、内々最も苦心されて来たのは、そのことなんだ。幸い、葉隠の四誓願が、そのまま校訓同様のものになっていたし、校長は、あの大慈悲という言葉を強調して、じりじりと辛抱づよく今日まで努力してこられたんだ。