Japanische Klassiker mit Furigana
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じろうものがたり
次郎物語
下村 湖人
Lesen Sie 次郎物語 (じろうものがたり) von 下村 湖人 (しもむらこじん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 117.781 Zeichen · 235 Bildschirme
僕は、それを言い直すつもりで、歩き出すとすぐ俊三に言った。
「しかし、お祖母さんよりも、母さんの方がもっとかわいそうだね。」
俊三は「うん」と強くうなずいた。俊三がうなずくと、僕は、なぜか、やっぱり祖母もかわいそうだという気がしみじみした。祖母はほんとうに一人ぼっちなのである。
家に帰ってみると、正木の祖父と青木さんが来ていて、座敷で父と何かひそひそ話をしていた。僕たちがお辞儀をしに行くと、祖父は默ってお辞儀をかえしただけだったが、青木さんは、僕に、
「竜一が、夏休みになってから、相手がなくて淋しがっているよ。ちと遊びにやって来たまえ。」
と言った。竜一君のことはこのごろあまり思い出しもしなくなっていたが、何だかすまない気がした。
座敷の話はいつまでもつづいて、夕飯時になり、酒が出た。店に残っていたわずかばかりの酒を、びんにつめて台所にしまってあったが、その一本があけられたのである。僕たちの釣って来た鮒も、すぐ酢味噌になって役に立った。何だか家の中が久方ぶりに明るくなったように感じられた。
酒が運ばれるにつれて、青木さんの声がしだいに大きくなったが、時々、「村長」