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Japanische Klassiker mit Furigana

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じろうものがたり

次郎物語

下村 湖人

Lesen Sie 次郎物語 (じろうものがたり) von 下村 湖人 (しもむらこじん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 117.781 Zeichen · 235 Bildschirme

Aozora Bunko

「本田だと、僕よりはいくらか可憐に見えるかもしれんが、それでも、中学も四年になると、やはり物騒視されるね。」

と、大沢は、やっと体が藁の中に落ちついたらしく、静かになって、

「僕たちが、三晩とも無事に泊れたのは、恐らく次郎君のおかげだったんだよ。僕の交渉が成功したとばかり思っていたんだが。」

恭一が、ふふふと笑った。

「考えてみると、やはりそれも無計画の計画だったんだ。人生って妙なもんだね。」

大沢はしんみりした調子でそう言って、急に口をつぐんだ。

「そりゃあ、どういう意味なんだい。」

恭一が、しばらくして、思い出したようにたずねた。

「人生を動かして行くほんとうの力は、案外僕たちの知らないところにあるっていう気がするんだよ。」

「ふうむ。しかし、そうだからって、無計画の計画ばかりでもいけないだろう。」

「そりゃあ、むろんだ。今度の旅行はべつとして、何事にも計画の必要なことは、いうまでもないさ。しかし、計画には限度があるよ。いや、人間が頭でやった計画なんてものは、もっと大きな力、自然というか、神というか、そうした大きな力の発動に、あるきっかけを与えるに過ぎないんだ。