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Japanische Klassiker mit Furigana

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うたあんどん

歌行灯

泉 鏡花

Lesen Sie 歌行灯 (うたあんどん) von 泉 鏡花 (いずみきょうか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 36.094 Zeichen · 72 Bildschirme

Aozora Bunko

「それ、そこがそれ捻平さね。松並木で出来たと云って、何もごまのはいには限るまい。もっとも若い内は遣ったかも知れんてな。ははは、」

人も無げに笑う手から、引手繰るように切符を取られて、はっと駅夫の顔を見て、きょとんと生真面目。

成程、この小父者が改札口を出た殿で、何をふらふら道草したか、汽車はもう遠くの方で、名物焼蛤の白い煙を、夢のように月下に吐いて、真蒼な野路を光って通る。……

「やがてここを立出で辿り行くほどに、旅人の唄うを聞けば、」

と小父者、出た処で、けろりとしてまた口誦んで、

「捻平さん、可い文句だ、これさ。……

時雨蛤みやげにさんせ

宮のおかめが、……ヤレコリャ、よオしよし。」

「旦那、お供はどうで、」

と停車場前の夜の隈に、四五台朦朧と寂しく並んだ車の中から、車夫が一人、腕組みをして、のっそり出る。

これを聞くと弥次郎兵衛、口を捻じて片頬笑み、

「有難え、図星という処へ出て来たぜ。が、同じ事を、これ、(旦那衆戻り馬乗らんせんか、)となぜ言わぬ。」

「へい、」と言ったが、車夫は変哲もない顔色で、そのまま棒立。

二

小父者は外套の袖をふらふらと、酔ったような風附で、