Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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うたあんどん

歌行灯

泉 鏡花

Lesen Sie 歌行灯 (うたあんどん) von 泉 鏡花 (いずみきょうか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 36.094 Zeichen · 72 Bildschirme

Aozora Bunko

十三

「なお聞けば、古市のはずれに、その惣市、小料理屋の店をして、妾の三人もある、大した勢だ、と言うだろう。――何を!……按摩の分際で、宗家の、宗の字、この道の、本山が凄じい。

こう、按摩さん、舞台の差は堪忍してくんな。」

と、竊と痛そうに胸を圧えた。

「後で、よく気がつけば、信州のお百姓は、東京の芝居なんぞ、ほんとの猪はないとて威張る。……な、宮重大根が日本一なら、蕪の千枚漬も皇国無双で、早く言えば、この桑名の、焼蛤も三都無類さ。

その気で居れば可いものを、二十四の前厄なり、若気の一図に苛々して、第一その宗山が気に入らない。(的等。)もぐっと癪に障れば、妾三人で赫とした。

維新以来の世がわりに、……一時私等の稼業がすたれて、夥間が食うに困ったと思え。弓矢取っては一万石、大名株の芸人が、イヤ楊枝を削る、かるめら焼を露店で売る。……蕎麦屋の出前持になるのもあり、現在私がその小父者などは、田舎の役場に小使いをして、濁り酒のかすに酔って、田圃の畝に寝たもんです。……

その妹だね、可いかい、私の阿母が、振袖の年頃を、困る処へ附込んで、小金を溜めた按摩めが、ちとばかりの貸を枷に、妾にしよう、と追い廻わす。