Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

うたあんどん

歌行灯

泉 鏡花

Lesen Sie 歌行灯 (うたあんどん) von 泉 鏡花 (いずみきょうか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 36.094 Zeichen · 72 Bildschirme

Aozora Bunko

「もしか、按摩が尋ねて来たら、堅く居らん、と言え、と宿のものへ吩附けた。叔父のすやすやは、上首尾で、並べて取った床の中へ、すっぽり入って、引被って、可心持に寝たんだが。

ああ、寝心の好い思いをしたのは、その晩きりさ。

なぜッて、宗山がその夜の中に、私に辱められたのを口惜しがって、傲慢な奴だけに、ぴしりと、もろい折方、憤死してしまったんだ。七代まで流儀に祟る、と手探りでにじり書した遺書を残してな。死んだのは鼓ヶ嶽の裾だった。あの広場の雑樹へ下って、夜が明けて、やッと小止になった風に、ふらふらとまだ動いていたとさ。

こっちは何にも知らなかろう、風は凪ぐ、天気は可。叔父は一段の上機嫌。……古市を立って二見へ行った。朝の中、朝日館と云うのへ入って、いずれ泊る、……先へ鳥羽へ行って、ゆっくりしようと、直ぐに車で、上の山から、日の出の下、二見の浦の上を通って、日和山を桟敷に、山の上に、海を青畳にして二人で半日。やがて朝日館へ帰る、……とどうだ。

旅籠の表は黒山の人だかりで、内の廊下もごった返す。大袈裟な事を言うんじゃない。伊勢から私たちに逢いに来たのだ。按摩の変事と遺書とで、その日の内に国中へ知れ渡った。