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Japanische Klassiker mit Furigana

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うたまろざんげ

歌麿懺悔

邦枝 完二

Lesen Sie 歌麿懺悔 (うたまろざんげ) von 邦枝 完二 (くにえだかんじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 11.396 Zeichen · 23 Bildschirme

Aozora Bunko

屋若鶴の、あのはち切れるような素晴らしい肉体が、まざまざと力強く浮き出て来て、何か思いがけない幸福が、今にも眼の前へ現れでもするような嬉しさが、次第に胸を掩って来るのを覚えた。

「師匠、そいつア本当でげすかい」

「念には及ばねえよ」

「これアどうも、飛んだことになっちまった」

亀吉は、間伸のした自分の顔を、二三度くるくる撫で廻すと、多少興味を感じながらも、この降って湧いたような結果に、寧ろ当惑の色をまざまざと浮べた。

が、歌麿に取っては、亀吉がどう考えているかなどは、今は少しの屈托でもないのであろう。断えず込み上げて来る好色心が、それからそれへと渦を巻いて、まだ高々と照り渡っている日の色に、焦慮をさえ感じ始めたのであった。

「で、亀さん」

「へえ」

「女はいって、え、いくつなんだ」

「二十四だとか、五だとかいっておりやした」

「二十四五か。そいつアおつだの。男には年がねえが、女は何んでも三十までだ。さっきお前さんのいった北国五色墨の若鶴という女も、ちょうど二十五だったからの、うッふッふ」

歌麿の胸には、若鶴の肌が張り附きでもしているような緊張した快感が大きな波を打っていた。