Japanische Klassiker mit Furigana
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まさおかしきくん
正岡子規君
伊藤 左千夫
Lesen Sie 正岡子規君 (まさおかしきくん) von 伊藤 左千夫 (いとうさちお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 4.058 Zeichen · 9 Bildschirme
節はその以前から「日本」の愛読者で先生に対しては見ぬ恋にこがれておったとのことで、夢に見た先生と逢って見た先生とが同じであったというて当時節はしきりにそれを不思議にしていた。
長塚が始めて先生に逢った時、長塚は先生の俳句及び歌の、自分が面白く感じた数十首をことごとく記臆していてこれを暗誦したのには、先生も一驚を喫したそうで、一体長塚は記臆のよい男であるが、先生を慕うこと深くなければ、決してそんなことが出来るものでない。第一回の会見既に尋常でない。長塚が渾身情的無邪気に児供らしきに対しては、さすがの先生も理性をなげうち精察を捨てざるを得なかったらしい。長塚はしばらく滞京して毎日の様に先生の所へ往っている。吾輩の所へもやってきたので相携えてまた根岸庵へ往った。先生と長塚とはもう一朝一夕の交わりの様でない、先生に逢うてだれでも起るところの、その憚るべき畏るべき感じと云うものが、長塚には毫末もない様であった。
こんなことは先生には異例である様だが、無邪気な長塚に対したからと云うばかりでなく、やはり先生が決して冷性な人でないと云うところから出た結果であろう。