Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
しまでをかたる
死までを語る
直木 三十五
Lesen Sie 死までを語る (しまでをかたる) von 直木 三十五 (なおきさんじゅうご) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 42.739 Zeichen · 85 Bildschirme
後になると、私自身が、それを造って食べていた。
家へ戻ると、中々、出してくれないし、玩具も、何も無いから、私は、チョークを買ってもらって、それで、押入の板戸へ、絵や、字を書き出した。小さい家で、大阪流に、中の間は、薄暗いが、その中で、夜になるまで、書いては消し、消しては書きして、板戸の下から、三尺位の上下は、白墨の白さが、しみ込んでしまっていた。
それから、間なしに、店と、中の間の間に、一尺四方位の硝子が、一間余り入ったので、嬉しくて堪らず、そこを又手習台にして、主として、絵を描いた。
時々、近所からの貰い物などがあるが、そういう物は、自分の生活とは、ちがった物のような気がして、例えば、菓子を食べても、それが無くなると、欲しいという感じは、絶対にしなかった。食べられないのが、本当で、食べるのは間違っているように、感じていた。
生れた時から、こうして育つと、貧乏を少しも、貧乏とは感じないものである。これが、誰でもの生活だ、というように――子供であるから、簡単に――たまたま友人の、広い家へ行っても、何の感じもなく、羨望も何も、起らなかった。
内安堂寺町の上の方に、尼寺があって、そこに、国宝の観世音が祭られているが、その縁日が、八の日に立つ。