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Japanische Klassiker mit Furigana

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しまでをかたる

死までを語る

直木 三十五

Lesen Sie 死までを語る (しまでをかたる) von 直木 三十五 (なおきさんじゅうご) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 42.739 Zeichen · 85 Bildschirme

Aozora Bunko

私は、記憶力の点に於て、殆ど零に近く、人の顔や、名を忘れる事には、いつも呆れているが、本を読んで忘れる事も、人後に落ちないつもりである。それだけ読んで、何か憶えているかと、云われると、何一つ憶えていない。しかし、憶えているのがいいか、忘れてしまうのがいいかは、俄に判断は出来ないと、信じている。多く読み、ことごとくを忘れると、物の見方、考え方が公平になって行くようであるし、一旦読んで忘れたものは、読まずに知らぬのと、丸でちがう。何か、機にふれると、ふっと思出す。必要があると、ああそうだったと思うことがあるし――この点に於て、読んで忘れて、現在零なのと、知らぬから零なのとは、天地のちがいである。僕らは、凡庸だから、憶えていて、別の物を入れる妨げになるより、ことごとく忘れて、ことごとく入れた方がいいらしい。

十五

智識は豊富になったが、記憶力が悪いし

「何んだ馬鹿馬鹿しい、ツィンクル・ツィンクル・リッツル・スターが何うしたんだ」

と、すっかり、英語を馬鹿にした。いつも、六十五点か、七十点位であった。数学はから駄目。中学五年の時は、三角であるが、とうとう教員室へ行って