Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
じゅんし
殉死
山本 周五郎
Lesen Sie 殉死 (じゅんし) von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 10.737 Zeichen · 21 Bildschirme
二
「福尾は鳳源寺の御墓前にいた」と富沢右市郎がひきとって云った、「かれはそこでお伽をするそうだ、しかし決して追腹は切らぬと云っている、八島、そこもとも殉死の禁のきびしいことは知っているはずだ、かるはずみなことはせぬだろうな」
「そのことなら」主馬はしずかに答えた、「かねて御老職からおはなしのあったときお答え申したとおりだ、まちがいはない」
「それがたしかならわれわれは帰る、ながい邪魔をして済まなかった」庄兵衛のぶじなことがわかって安心したのであろう、そう云ってようやく六人のものは立ちあがった。
二
雪が降っていた。かみの毛も凍るかと思われる北風がおりおりどっと吹きつけて来る、それは輪奐たる鳳源寺の七堂の屋根に雪けむりを巻きあげ、境内の松林を颯々と鳴りたたせた。枝をふるわせ梢を揺って蕭々と鳴りたつ松林のなかに、故因幡守長治の墓所はあった、塋域は石でたたみあげてあるがまだ碑はなく、喪屋のなかに位牌が安置してあるだけだった。墓所の脇のあたらしい土の上に福尾庄兵衛が端坐していた、頭から雪まみれだった、肩と膝には二寸あまりも積っていた、右がわに大小が置いてあるのだが、そのかたちなりに積った雪の下に埋もれていてみえない、瞑目した顔つきは石のように、硬く、ひきむすんだ唇は微塵もゆるがぬ意志のつよさを表わしているが、肉躰はその