Japanische Klassiker mit Furigana
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「ははのひざのうえに」(しょうかいならびにたんぴょう)
「母の膝の上に」(紹介並短評)
宮本 百合子
Lesen Sie 「母の膝の上に」(紹介並短評) (「ははのひざのうえに」(しょうかいならびにたんぴょう)) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 10.661 Zeichen · 22 Bildschirme
再び職業に戻りたい熱望は堪えがたいものです。ロザリーは、種々に苦しみました。
良人は、家庭の為にと云って、それを賛成しない。彼は義務を云々します。彼女は、こう云う場合自分が男であったなら、何の面倒なことがあろうと思わずにはいられません。男ならば成功した仕事を持ってい、たといそれを一旦中止したからと云って、再びそれを取上るのに何の故障を云い立てられましょう。
「それが男なら、勿論そうしてよい。彼は二度とそのことについて考えないでしょう。又若し二度考えたとしても、あらゆる意見習慣が彼にこの権利のあることを告げるでしょう。それが女だとなると、だから――もうそれが理由です。女だ、だから、いけない。それが理由の始りで終りです。女、それ故いけない。ああ、それじゃあ女に可哀そうです」
良人は弁駁します。
「総ての意見、すべての習慣が男にそうしろと云う? 違う、違う。貴女は男をあまり勝手のきく者に見ている。若し彼を反対の方に引とめる義務を持っているとすれば、その男は当然そうしもしないし、そうしろと云われもしやしない」
「けれども、そこが大事な点ですわ。男のひとは決してそんな義務を持ってはいないでしょう。