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Japanische Klassiker mit Furigana

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ぼしじょじょう

母子叙情

岡本 かの子

Lesen Sie 母子叙情 (ぼしじょじょう) von 岡本 かの子 (おかもとかのこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 77.355 Zeichen · 153 Bildschirme

Aozora Bunko

と重いものに見せて来た。根のいいロシヤ人の即席似顔画描きが、隣のキャフェ・ル・ドームを流した後らしく、入って来て、客の気分を見計いながら、鉛筆の先と愛想笑いで頼み手を誘惑しているが、誰も相手にしない。

「さあ、とうとう、やって来た」

満腹するとすっかり子供に返ってしまって、誰とでもじゃれて遊びたい仔犬のように、さっきから身体中に弾力の渦巻を転々さして、興味の眼を八方に向け放っていたむす子は、そういって、おかしさに堪え兼ねるように肩を慄わして笑った。

さっき室内噴水のそばに席を取っていた男女の一群が、崩れかかるようにして寄って来た。

額に捲髪のあるロザリが先に立って、その次に男と腕を組んで、少し狡るそうな美しい娘のエレンが、気取って済ましてついて来た。その後に牛のような青年がまた一人いた。

かの女は、すっかりうれしくなって、全く子供の遊び友達を迎える気持で、彼等の席をつくった。

どっちも緑の褶が樺色に光る同じ色の着物を着ていたジュジュとエレンは、むす子の左右に坐った。そして、捲髪のロザリをかの女自身の右の並びに置き、自分の左側には小ザッパリした青年を隔てに置いて、その向うに牛のような男を坐らした。