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Japanische Klassiker mit Furigana

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〔きひんのせんげん、ちとくのもはん〕

〔気品の泉源、智徳の模範〕

福沢 諭吉

Lesen Sie 〔気品の泉源、智徳の模範〕 (〔きひんのせんげん、ちとくのもはん〕) von 福沢 諭吉 (ふくざわゆきち) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 3.117 Zeichen · 6 Bildschirme

Aozora Bunko

として我党の空想を実にしたるのみか、却てその空想者の思い到らざる所にまで達して、遂に明治の新日本を出現したるこそ不思議の変化なれ、望外の仕合なれ。前後の事情を回想すれば感極まりて唯涙あるのみ。畢竟時運の然らしむる所なりと云うも、素因なくして結果はあるべからず。吾々は今日に居て只管先人の余徳その遺伝の賜を拝する者なり。左れば我党の士が旧幕府の時代、即ち彼の鉄砲洲の塾より新銭座の塾に又今の三田に移りし後に至るまでも、勉強辛苦は誠に辛苦なりしかども、首を回らして世上を窺い、文明の風光次第に明にして次第に佳境に入るを見るは、畢生の大快楽事にして譬えんに物なし。苦中楽ありとは即是れなり。然りと雖も人生の多情多慾なる、殆んど飽くことを知らず。今日の慶應義塾を見るに、その学事は凡そ資金の許す限りに勉めざるはなし。否な、世間普通の官私諸学校に比すれば資力以外の事にまで着手して見るべきものありと雖も、天下の時勢、尚お未だ独立の学校事業に可ならずして、経済の不如意と共に学事も亦不如意の歎を免かれず。又教場の学事は殆んど器械的の仕事にして、僅に銭あれば以て意の如くすべしと雖も、我党の士に於て特に重んずる所は人生の気品に在り。