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Japanische Klassiker mit Furigana

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かごつるべ

江戸情話集

岡本 綺堂

Lesen Sie 江戸情話集 (かごつるべ) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 203.779 Zeichen · 407 Bildschirme

Aozora Bunko

「義理なんか知っている人間かい」と、お絹はさも憎いもののように扇を投げ捨てた。「今に見るがいい。どんな目に逢わせるか」

お君は左の手のひらにひと掴みの米をのせて来て、右の指さきで一粒ずつ摘みながら箱の穴のなかへ丁寧におとしてやると、青い蛇の頭が又あらわれた。ことし十五のお君ももう馴れているとみえて、別に気味の悪そうな顔もしていなかった。

舞台の方でかちかちという拍子木の音がきこえると、お絹はそこにある茶碗の水をひと息にぐっと飲みほして、だるそうに立ちあがった。お君はうしろに廻って再び彼女に別の衣裳を着せかえた。

今度は前と違って、吉原の花魁の裲襠を見るような派手なけばけばしい扮装で、真っ紅な友禅模様の長い裾が暑苦しそうに彼女の白い脛にからみついた。お絹は緋縮緬の細紐をゆるく締めながら年増の方を見かえった。

「おばさん。きょうは三味線がのろかったぜ。もう少し早間にね。いいかい」

「はい、はい」

鬢をもう一度掻きあげて、お絹は悠々と楽屋を出ると、お君は蛇の箱をかかえてその後について行った。年増も三味線をかかえて起った。

あとに残った若い女はほっとしたような顔をして、お絹が脱ぎ捨ての※(「ころもへん+上」