Japanische Klassiker mit Furigana
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ちんぼつおとこ
沈没男
海野 十三
Lesen Sie 沈没男 (ちんぼつおとこ) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 4.421 Zeichen · 9 Bildschirme
水面から二本の煙筒を出してるのが見えるという話だ。遭難船なんてめずらしい観物だ。これから甲板へ駈け上って、写真にうつして置こうと思う。だから原稿は、一先ずここにて切る。
(×月×日、ハリッチ発)
ハリッチ発などと書くと、余が、とうとう初一念を貫いて、ロンドン上陸後、このハリッチへ来たように邪推するであろう。しかし、事実は、大ちがいだ。
前報を打電して、それから一時間たつかたたないうちに、わが照国丸は、沈没してしまったよ。どういうわけか、余の乗った艦船は、いいあわせたように、あっけなく沈没してしまうのである。縁起でもない沈没男だ。
しかし今度は、海水の中に漬けられないで助かったよ。さすがは、やはり祖国日本の汽船の有難さだ。船長以下船員たちが、避難作業のときの、あの沈勇なる行動は、どんなに激賞しても、ほめすぎるということはあるまい。
余は、それを悉く映画におさめたので、本日、なんかの便を得て、そちらへ送ろうと思う。原稿の方はすぐ続いて打電するつもりだ。只今、炊き出しを呉れるというから、これで一応報告を切る。こちらの炊き出しは豪勢だ。七面鳥のサンドウィッチに、ウィスキーの角壜、煙草はMCCだ。