Japanische Klassiker mit Furigana
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かはくれいじょう
河伯令嬢
泉 鏡花
Lesen Sie 河伯令嬢 (かはくれいじょう) von 泉 鏡花 (いずみきょうか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 33.763 Zeichen · 68 Bildschirme
第三は飛込んで引縛られて小便を、これだけはどうも不可い……どいつも私に二嵩ぐらい、村角力らしいのも交って、六人居ます。
間に合う、合わないは別として、私は第二の手段を選ぶのが、後に思うと、娘に対する義務ではなかったかと思うのです。わずかに復讐の意義をかねて。――ええ、火の用意は、と言うんですか?……煙草のために燐寸がありました。それでなくても、黒くなった畑の上に、松の枝に、扱帯の緋の輪が、燃えて動いているんです。そればかりでも家は焼けるのに、卑怯な奴で、放火が出来ない。第一の事を、と松に這寄った時、お優さんの唄が聞こえましたのは――発狂したのでしょうのに――
(――この通りあきらめました。死なないでお帰りなさい――)
そう言ってくれるのだと、身勝手ばかり考えて、
松の根もとに苺が見える、
お前末代わしゃ一期。……
一期末代添おうとしたに、
松も苺も、もう見えぬ―― ――とまた唄う。
ええ、その苺という紅い実も、火をつけて、火をつけて、とうつくしい、怜悧な娘が教えたのかも知れないのに……耳を塞ぎ、目を瞑って、転んだか、躓いたか、手足は血だらけになって、夜のしらしらあけに、我が家で、バッタリ倒れたんです。