Japanische Klassiker mit Furigana
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かはくれいじょう
河伯令嬢
泉 鏡花
Lesen Sie 河伯令嬢 (かはくれいじょう) von 泉 鏡花 (いずみきょうか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 33.763 Zeichen · 68 Bildschirme
七
腕に巻いたり、首に掛けたり、腹巻はまだしも、股に結んで弄びなぞしていやがった。払って浄めて、あすこの祠に納めたと聞いてさえ、なぜか、扉を開けようとはしませんでした。赤い蛇を恐れたのではないのです。――私は実は、めぐり合って、しめ殺されたい。
殺されて、そうして、彼奴等よりなお醜い瓜かじりの頬かけ地蔵を並べれば可いんです。」
小山夏吉の旅行癖が――諸君によくお分りになったと思う。
「――大笹の宿で、しかも、この、大笹村にある……思いかけず、その姫神の縁起に逢った。私は、直ぐに先祖の系図を見る真剣さと、うまれぬさきの世の履歴を読む好奇心と、いや、それよりも、恋人にめぐり逢う道しるべの地図を見る心の時めきで、読む手が思わず震えました。
川裳明神の縁起――可心、述。……」
七
「大笹の宿のその夜、可心の能登紀行で、川裳明神の本地が釈然としました。跪かなければなりません。私は寝られません。
なぜか、庭の松の樹を、一度見ないでは、どうしても気が済まなくなりました。手ぐりつけられるように。……金石街道でお優さんと死のうとした、並木の松に、形がそっくりに見えて忍耐がならないのです。