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Japanische Klassiker mit Furigana

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なきむしこぞう

泣虫小僧

林 芙美子

Lesen Sie 泣虫小僧 (なきむしこぞう) von 林 芙美子 (はやしふみこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 34.906 Zeichen · 70 Bildschirme

Aozora Bunko

それで、一寸の間だけれど、この手紙持って、寛子叔母様のところへ行っているの、伸ちゃんのお守りをしてあげて、少しの間だからおとなしく待っていらっしゃい、判った? ええ」

「…………」

「今度は啓ちゃん、連れてゆけないのよ。ねえ……」

「遠いの?」

「ああ遠いの、だけどすぐに帰って来るから……この手紙大事なのよ、いい?」

啓吉はうなずいた。貞子は流石にしょんぼりしている啓吉を見ると、何となく心痛いものを感じたが、

「じゃ、お教室へ行ってらっしゃい。母さんが、いいものを啓ちゃんに送ってあげようね」

「学校、またお休みすンの?」

「さア、叔母様に相談して、あの近くの学校へ行くようにしてもいいでしょ」

「帰れっていわない?」

「帰れっていったかい?」

「ううん、いわないけど……」

「それ御覧、大丈夫だよ、それで勘三叔父さんは、啓ちゃんと仲良しだものねえ」

体操の組では綱引きが始まった。オーエス、オーエスと叫び声があがっている。

貞子が帰って行くと、啓吉は白い封筒を襯衣のポケットへ入れて教室へ帰って来たが、教室ではリヤ王が劇に組まれて、饗庭芳子が、男の声でリヤ王を演じていた。饗庭芳子のリヤ王があんまりうまいので、啓吉が教室へ這入って来ても誰も振りむかなかった。