Japanische Klassiker mit Furigana
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あさくさもうで
浅草詣
伊藤 左千夫
Lesen Sie 浅草詣 (あさくさもうで) von 伊藤 左千夫 (いとうさちお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 2.517 Zeichen · 5 Bildschirme
ようと云いだしたをしおにみなみな立って南手の庭へおりた、たみ児は祖母の膝によりかかって眠った様である。
やがて昼飯も済んだが、予は俄にひまがあいてむしろ手持ぶさだという様な塩梅である、奥へ引込で炉の傍らに机を据ボンヤリ坐を占めて見たが、何にやら物を見る気にもならぬ、妻は火を採てきて炉にいれ、釜にも水を張ってきてくれた。
予は庭に置いた梅の盆栽を炉辺に運んで、位置の見計らいなど倔托しながらながめているうち、いつか釜も煮えだしシーチーという音が立ってきた、通口の一枚唐紙を細くあけておとっちゃんと呼んだのは民児であった、オーたア児、もうなおったか、予がこういうと彼はうなずいてホックリをした、蜜柑を一つやろうか、イヤ、ビスケットをやろか、イヤ、そうかそれじゃも少し寝ておいでまた悪くなるといけないから。
少さく愛らしき笑顔は引込んでしまった、まア安心じゃと思うと表手の方で羽根うつ音が頻にきこえる。
(明治三六年・一九〇三)