Japanische Klassiker mit Furigana
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うかぶひこうとう
浮かぶ飛行島
海野 十三
Lesen Sie 浮かぶ飛行島 (うかぶひこうとう) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 124.009 Zeichen · 249 Bildschirme
「……」
長谷部大尉はなんの感情もあらわさない。いきなり川上機関大尉の手をとってぐっと握り、
「俺のことはどうでもいい。おい川上、ただ俺は貴様の武運を祈っとるぞ」
「何っ、――」
と川上機関大尉が意外な顔をする。
「はっはっはっ」
と、こんどは身体の丸い長谷部大尉が川上機関大尉の肩をたたいて哄笑した。
丁度そのときだった。
前檣楼の下の桁に、するすると信号旗があがった。下では当直の大きな叫声!
「右舷寄り前方に、飛行島が見える!」
おお飛行島!
いよいよ飛行島が見えだしたか。
非番の水兵たちは、だだだっと昇降口をかけあがってくる。
飛行島上陸
望遠鏡をとって眺めると、水天いずれとも分かちがたい彼方の空に、一本の煙がすっとたちのぼっている。
煙の下に焦点をあわせてゆくと、なんだかマッチ箱を浮かせたようなものが見える。まだまだ飛行島は、はるか二十キロの彼方だ。
士官候補生は、艦橋に鈴なりとなって、双眼鏡を眼にあてている。
「あれが飛行島か。なるほど奇怪な形をしているわい」
「あのなかに、三千人もの人が働いているんだとは、ちょっと思えないね」
「誰だ、いまから驚いているのは。