Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
うかぶひこうとう
浮かぶ飛行島
海野 十三
Lesen Sie 浮かぶ飛行島 (うかぶひこうとう) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 124.009 Zeichen · 249 Bildschirme
汐焼した顔は、赤銅色だ。彼は歩きながら、エヘンと咳払をした。
士官は、ある一つの私室の前で足をとめた。そして大きな拳固をふりあげて、こつこつと案外やさしく扉を叩く。
「おう、誰か」
と内側から大きな声がする。
訪問の士官は、ちょっと緊張したが、やがて硬ばった顔をほぐして、
「俺だ。川上機関大尉だ。ちょっと邪魔をするがいいかい」
するといきなり扉が内側にぽかりと開いて、
「なんだ、貴様か。いつもに似ず、いやに他人行儀の挨拶をやったりするもんだから、どうしたのかと思った。おう、早く入れ」
「はっはっはっはっ」
のっぽの川上機関大尉は笑いながら、ぬっと室内に入る。
「おい長谷部。これを持ってきた」
と、酒壜を眼の前へさし出せば、長谷部大尉は眼をみはり、
「やあ、百キロ焼夷弾か。そいつは強勢だ。まあ、それへ掛けろ」
長谷部大尉は、上はシャツ一枚で、狭いベッドの上にあぐらをかく。川上機関大尉は椅子にどっかと腰を下した。
二人は同期の候補生だった。そして今も同じ練習艦明石乗組だ。
もっとも兵科は違っていて、背高のっぽの川上大尉は機関科に属しており、長谷部大尉は第三分隊長で、砲を預かっていた。