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Japanische Klassiker mit Furigana

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うかぶひこうとう

浮かぶ飛行島

海野 十三

Lesen Sie 浮かぶ飛行島 (うかぶひこうとう) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 124.009 Zeichen · 249 Bildschirme

Aozora Bunko

突然、うしろから肩を叩かれた。それはまったく思いがけないできごとだった。

その瞬間、川上機関大尉の脳髄は、びりびりと痺れた。とうとう見つかったのか。

「おや、ここに変なものが転がっている。これは日本刀じゃないか。そして、あっ、たいへんな血だ! おい、これは一体どうしたんだ」

とうとう最悪の場合となった。

しかし、あわててはいけない。

「なあに、大したことではないよ」

「なに?」

「黙れ!」

川上機関大尉は、くるりと身をかえすが早いか、相手の脾腹めがけて、得意の当身を一つ、どーんと食わせた。

「うーむ」

へたへたと足許に崩れるようにのびたのを見れば、これも下士官だった。なんと弱い奴ばかりではないか。

(そうだ。杉田の用に、この下士官の服をもらってゆこう)

川上機関大尉は、また相手の服をぬがせにかかった。

ところが、この相手はなかなか手強い奴だった。彼は人事不省を装っていたのだ。だから川上機関大尉のちょっとの油断をみすますなり、隠しもっていた呼笛を口にあてて、ぴーいと一声高く、乗組員に急をつげた。

「うむ、やったな!」

川上機関大尉は、電気にかかったようにとびあがった。