Japanische Klassiker mit Furigana
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よくそうのはなよめ
浴槽の花嫁-世界怪奇実話1
牧 逸馬
Lesen Sie 浴槽の花嫁-世界怪奇実話1 (よくそうのはなよめ) von 牧 逸馬 (まきいつま) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 48.908 Zeichen · 96 Bildschirme
ことに前掲ドルセット街ミラア・コウトの自宅で惨殺されたケリイ一名ワッツの死屍のごときは、ほかのすべての犯行が戸外で行なわれたのと異なり、これは被害者の寝室が現場だったので、怪物が、長く悠々と居残ってその変態癖を遺憾なく満喫し、「血の饗宴」を楽しむだけの時間と四壁を持ったせいか、胸部腹部はなんら人体の原型をとどめておらず、室内は、まるで屠殺場の腑分室のような光景を呈していた。事実、この事件は、全犯行を通じて白熱的に最悪のものだったが、報知を受け取って踏み込んだ警官の一行は、その予想外に酸鼻な場面と、鬱積する異臭にとつじょ直面したため、思わずみんな一個所にかたまって嘔吐したという。この言語道断な狼藉、徹底した無神経ぶりは、当時の新聞をして「恐怖の満点」と叫ばしめ、「人性の完全な蹂躙」と唖然たらしめている。
こうなると、もうこれは、自由自在に出没横行する悪鬼の仕業だと人々は言いあった。じっさい、これに匹敵する残虐な犯例は、世界犯罪史をつうじてちょっと類を求めがたいのだが、なかんずくここに留意すべきことは、前々からいうとおり、この犯人はホワイトチャペル付近の売春婦だけを殺したという一事である。