Japanische Klassiker mit Furigana
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うみからきたたまご
海からきた卵
塚原 健二郎
Lesen Sie 海からきた卵 (うみからきたたまご) von 塚原 健二郎 (つかはらけんじろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 4.534 Zeichen · 10 Bildschirme
「そうだ、日本で買ったおみやげはね。だけど、セルゲイや、お爺さんのおみやげは、ちゃんとあるよ。」
爺さんは、笑いながらポケットに手をつっこみました。
セルゲイは、眼をくるくるさせて、ぜんたいお爺さんのポケットからは、何が出るだろうとみつめています。
すると爺さんは、ハンカチにつつんだれいの卵をとり出しました。
「これさ。これがお爺さんのおみやげさ。」
「なんだ、卵か。つまんないな。」
セルゲイはがっかりしたように言って、ころころとテイブルの上で卵をころがしています。
「ああ、これを割ってビスケットにぬって食べるとそりゃおいしいよ。わたしは子どものとき、市長さんのとこのお誕生日に食べさせてもらったことがあったっけ。」
お婆さんは、そばからセルゲイの心をひくように言いました。
「そうだ、婆さんや。早くお茶を入れてビスケットにぬっておやり。」
爺さんは言いました。しかしミル爺さんは、せっかく遠くから大切にして持ってきたのに、今割ってしまうのは惜しいと思いました。
「婆さんや、今度の航海の記念に、せめてこの卵のからだけでもしまっておきたいから、上手に割っておくれ。