Japanische Klassiker mit Furigana
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うみにいくるひとびと
海に生くる人々
葉山 嘉樹
Lesen Sie 海に生くる人々 (うみにいくるひとびと) von 葉山 嘉樹 (はやまよしき) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 161.305 Zeichen · 321 Bildschirme
その街は、昼も夜のように寂しい感じのする街であった。方角を忘れてしまったが、室蘭製鋼所のある反対側、桟橋を上がって右の方へ大通りをさびしく歩いて行くと、道が、上中下三段ぐらいに別れて、山の側面へ各の家の並びを持って並行についている。その中段の通りへ、東洋軒という、この町で見つけた初めビックリしたほど、立派な「文化的」な構えと「文化的」な菓子を売っている店があった。ガラス製の立派な箱が十五、六、その広い鋪に並べてあって、その中には、外国人がクリスマスに食べるようなパイや、その他種々な生菓子が並べてあると、一方の棚の中には、栗饅頭や、金つばや、鹿の子などという東京風の蒸し菓子が陳列してあった。その店の間から靴を脱いで、階段をのぼると、二階二間がホールになっていた、はいって左側のは、大テーブルが一つと椅子がいくつか置いてあった。右の室は日本室で六畳であった。
セーラーたちは、テーブルの方の室へ、油だらけな同勢を押し込んだ。けれども東洋軒は驚かなかったというのは、波田は、いつもその格好で来て、必ず二円ぐらいは食って行くからであった。
テーブルには白い布がかけてあった。