Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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うみのおばあさん

海のおばあさん

小川 未明

Lesen Sie 海のおばあさん (うみのおばあさん) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 974 Zeichen · 2 Bildschirme

Aozora Bunko

」と、おばさんは、ざるに入った土産を出しますと、おばあさんは、

「これは、これは。」といって、まだ見たことのないものばかりなので、喜びました。

いろいろお話をして、おばさんが帰るときにおばあさんは、魚と貝を取り出して、

「これはすこしばかりだが、海のものだから持って帰ってください。」と、いいました。おばさんは、お礼を申して、さて、魚と貝をなんに入れていったらいいものかと考えましたが、なにもなかったので、

「おばあさん、すみませんが、そのざるをお貸しください。」と、いって、自分の土産を入れてきたざるを借りて帰りました。

山のおばさんは、ざるのことなど忘れてしまいましたが、海のおばあさんは、いつまでたってもおばさんが、ざるを返さないので腹を立てていました。このことを、風に相談しましたが、風もあまり海のおばあさんが、やかましすぎると思ったので、聞き流してしまいました。

それからというもの、おばあさんの心が海に残っていて、いまにも、浜辺へ打ち寄せる波の音が、

「ざるかえせ――、ざるかえせ――。」と、なりつづけているのであります。