Japanische Klassiker mit Furigana
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うみほおずき
海ほおずき
小川 未明
Lesen Sie 海ほおずき (うみほおずき) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 3.418 Zeichen · 7 Bildschirme
おばあさんはたいそう喜びました。
やがてそれらの箱を小さな車に積んで、おばあさんはみすぼらしいふうをして、その車をだれも助けてくれるものもなく、一人で引いて、暗い道を帰ってゆくのです。そのとき、おばあさんはあや子を振り向いて、
「私の家は、この道をどこまでもまっすぐにいって、突き当たったら左に曲がって、一丁ばかりゆくと車屋がある。それから四軒めの家です。海ほおずきがたくさんありますよ。」といいました。あや子はしばらく立って、おばあさんのゆくのを見送っていました。そして、家に帰る時分には、もう町には燈火がついて、銀のような雨が、そんなにひどくはなかったけれど、降っていました。
あくる日もやはり雨が降っていました。
カン、カン、カンカラカンノカン、……と雨の中に、遠く磬をたたく音がきこえていました。
そのつぎの日には、雨が晴れて、めっきり暑くなりましたが、もうお祭りは終わってしまって、あや子は学校の帰りに、そのお寺の境内を通りましたけれど、なんの店もなかったのです。ただ青々とした木立が、空にしげっていました。
しかし、彼女はどうしても海ほおずきを目から忘れることができませんでした。