Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ふかがわにょうぼう

深川女房

小栗 風葉

Lesen Sie 深川女房 (ふかがわにょうぼう) von 小栗 風葉 (おぐりふうよう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 28.597 Zeichen · 57 Bildschirme

Aozora Bunko

「そりゃ任せようとも、お前に似てさえいりゃ俺の気に入るんだから」

「およしよ、からかうのは。私のようなこんな気の利かないお多福でなしに、縹致なら気立てなら、どこへ出しても恥かしくないというのを捜して上げるから、ね、今から楽しみにして待っておいでな」

「まあその気で待っていようよ。おいお光さん、談してばかりいて一向やらねえじゃねえか。どうだい酒が迷惑なら飯をそう言おう」

「いえ、もうお飯も何もたくさん。さっきから遠慮なしに戴いて、お腹が一杯だから」

「だって、一膳ぐらいいいだろう? 俺も付き合う」

「お前さんはまだお酒じゃないか、私ゃ本当にたくさんなの。それにあんまり遅くなっても……」

「なるほど、違えねえ、新さんが案じてるだろう」

「癪をお言いでないよ! だが、全くのことがね、この節内のは体が悪くて寝てるものだからね」

「そうか、そいつはいけねえな」

二

永代橋傍の清住町というちょっとした町に、代物の新しいのと上さんの世辞のよいのとで、その界隈に知られた吉新という魚屋がある。元は佃島の者で、ここへ引っ越して来てからまだ二年ばかりにもならぬのであるが、近ごろメッキリ得意も附いて、近辺の大店向きやお屋敷方へも手広く出入りをするので、町内の同業者からはとんだ商売敵にされて、何のあいつが吉新なものか、煮ても焼いても食え