Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

しぶやけのしそ

渋谷家の始祖

宮本 百合子

Lesen Sie 渋谷家の始祖 (しぶやけのしそ) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 68.023 Zeichen · 133 Bildschirme

Aozora Bunko

そんな時、何時ともなく誘われかけていた自身に気付く正隆は、慄(ぞ)っとして心を震わせながら、この話がどこまで進行していても、破約にしてしまう。二度も三度も、正隆はこんなことを繰返した。俺を使う人間はいやしないのだ、と表面は、辛うじて傲語しながら、彼は酒を煽った。そして、下等な女の処で夜を明す。その時、蒼白い正隆の魂は、どれほど顫え、啜泣きしているか、誰も知る者はなかった。知らずに、彼を非難した。彼が、彼等の中に存在している以上、知らず知らずいかなる点で、彼を苦しめているかも思わないで、攻めらるべきための存在のように彼を非難したのである。

人々にとっては、正隆が、夫人が逃げ出すほど乱暴をして心配させて置きながら、気を入換えて仕事に努力しようとしないばかりか、正房を放ったまま、酒を飲み、女に耽ることを、非常な自堕落、無感動として、攻撃したのである。

「けれども、それなら、誰が、俺の一生を通じて責任を持ってくれるのだ? 自分が希望を持って努力すれば、丁度好い加減の処で、がらがらと崩して絶望させてくれるだろう。絶望させて置きながら、絶望しておれば、貴様等はまた、それで咎める。