Japanische Klassiker mit Furigana
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おんせんへでかけたすずめ
温泉へ出かけたすずめ
小川 未明
Lesen Sie 温泉へ出かけたすずめ (おんせんへでかけたすずめ) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 4.988 Zeichen · 10 Bildschirme
ひとり、傷のついたすずめは、彼らの仲間入りをすることができなかった。そんな勇気がなかったばかりでなく、傷口が痛んで、血がにじんでいたのです。
すぎの木の枝に止まって、体をふくらませて、哀れなすずめは寒い風に吹かれていました。すずめは、いつ、その体が、高い木の枝から下へ落ちないとはかぎらないと思ったほどふらふらしていました。
もはや、彼は、空腹を感ずるどころでありません。ただ、うとうととして、苦痛をこらえて、目を開けたり閉じたりして、木の枝にしがみついているばかりでした。そのうちに、日は、まったく、暮れかかったのです。
そこへ、曇った空に、羽音をさせて、一羽のからすが飛んできたかと思うと、ちょうど、すずめの止まっている上の枝にきて下りました。すずめは、夢うつつの間に、自分は、とびにさらわれたのでないか? それでなければ、あのすばしこい小たかにとらえられたのでないか? と気をもみましたが、いまは、どうすることもできなかった。傷ついた身を運命にまかせるよりしかたがなかったのでした。
「すずめさん、どうなさいました? たいへんに元気がないようだが、気分でも悪いのですか……。