Japanische Klassiker mit Furigana
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まんかんところどころ
満韓ところどころ
Lesen Sie 満韓ところどころ (まんかんところどころ) von Natsume Sōseki (夏目 漱石) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 74.601 Zeichen · 148 Bildschirme
しかし屋根瓦しか見えない。支那流の古い建物で、廻廊のような段々を藉りて、余のいる部分に続いているらしく思われる。あれは何だいと聞いて見た。料理場と子供を置く所になっていますと答えた。子供とは酌婦芸妓の類を指すものだろうと推察した。眼の下に橋が渡してある。厚くはあるが幅一尺足らずの板を八つ橋に継いだものに過ぎない。水はただ砂を洗うほどに流れている。足の甲を濡らしさえすれば徒歩渉るのは容易である。橋本の後に食付いて手拭をぶら下げて、この橋を渡った時、板の真中で立ち留まって、下を覗き込んで見たら、砂が動くばかりで水の色はまるでなかった。十里ほど上に遡ぼると鮎が漁れるそうだ。余は汽車の中で鮎のフライを食って満洲には珍らしい肴だと思った。おそらくこの上流からクーリーが売りに来たものだろう。
三十三
足駄を踏むとざぐりと這入る。踵を上げるとばらばらと散る。渚よりも恐ろしい砂地である。冷たくさえなければ、跣足になって歩いた方が心持が好い。俎を引摺っていては一足ごとに後しざるようで歯痒くなる。それを一町ほど行って板囲の小屋の中を覗き込むと、温泉があった。