Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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かせいたんけん

火星探険

海野 十三

Lesen Sie 火星探険 (かせいたんけん) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 77.522 Zeichen · 155 Bildschirme

Aozora Bunko

「あーあ、困ったなあ」

さっきから河合ひとりは黙りこんで、しきりに下界の様子と、どこからともなく聞こえてくる機械的な音に耳をすませていたが、このときとつぜん大きな声をあげた。

「そうだ。それにちがいない」

他の三少年はおどろいた。

「おい河合君。どうしたのさ」

「分ったよ。僕たちは今、ロケットに乗っているのさ。ロケットに乗って空中旅行をしているんだよ」

「ロケットに乗って? でも、変だねえ。僕たちはロケットに乗りかえたおぼえはないよ。これは本館だからねえ」

「うん、これは本館さ、あの傾斜した巨塔さ。今空中を飛んでいるんだよ」

「そ、そんなばかなことが……」

「いや、それにちがいない。あの巨塔は、実はロケットだったのさ、半分は地中にかくれていたが、それが今こうして空中を飛んでいるのさ。だから地階の窓から外が見えるようになったわけだ」

河合は大胆な解釈をつけた。

「へえっ、僕たちの住んでいた建物がロケットだって。それは気がつかなかったよ」

皆はあきれ顔であった。

意外な離陸

河合の大胆な解釈は、大体において的中していた。それは、あれから一時間ほど後、四少年は廊下でビル・マートン青年にめぐりあい、意外な真相をきくことができた。