Japanische Klassiker mit Furigana
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かせいたんけん
火星探険
海野 十三
Lesen Sie 火星探険 (かせいたんけん) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 77.522 Zeichen · 155 Bildschirme
まことに前代未聞の珍事件であった。そしてそれをはっきりと目で見た山木が、仲間の少年たちの集っている食堂へとびこんできて、その顛末を語った。
「ああ、僕は今日ぐらいびっくりしたことはないよ。だってコーヒーがね、本当にデニー博士を追駆けまわしたんだよ。そして僕は、その湯気のたつ熱いコーヒーが博士を火傷させないようにと思って、一生けんめいコーヒーと角力をとったのさ。そしてこれ、僕はこんなに両手を火傷しちゃった」
山木はそういって、火傷で赤くふくれあがった両手を、河合と張とネッドの前にだして見せた。
「やあ、ひどい火傷だ」
「でも、君のいうことがよくわからないね、コーヒーがデニー博士を追駆けたといって、それは何のことかね」
ネッドは、顔を前へつきだした。
「コーヒーが博士を追駆けたのさ。それしかいいようがないよ」
山木はそういったものの、自分でもおかしくなったか、声をあげて笑った。
「僕にはわかるよ」と河合がいった。
「さっき僕はパイナップルの一片が空中をゆらゆら泳ぎだしたもんだから、フォークをもって追駆けまわしたのさ。博士の場合は、あべこべにコーヒーが博士を追駆けたんだろう」