Japanische Klassiker mit Furigana
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かやくせん
火薬船
海野 十三
Lesen Sie 火薬船 (かやくせん) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 61.552 Zeichen · 124 Bildschirme
社員ラームは、まわりの同僚のかおを、ずっと見廻した。
「ああ僕が知っているよ。さっき御当人から知らせがあったよ。料理店のモンパリにいるといってたよ」
「えっ、モンパリ、なんだ、同じ店じゃないか。あらためて出かけるまでもなく、モロ警部は、モンパリにいるのか。なんだかはなしがへんだね」
「すこしも、へんじゃないよ。モロ警部は、実は昨日から、ずっとフランス氏のあとをつけてまわっているんだよ。今の電話も、当人のモロ警部が、机の下かなんかにはいこんだまま、お先へ聞いてしまったかもしれないよ」
「うむ、なんでもいいから、すぐモンパリへ連絡しなきゃ、あとで大へんなおしかりに会うぞ」
ラーム社員は、また電話器をとりあげて、料理店モンパリへの連絡をたのんだ。
ところが、電話が話中で、なかなか相手が出て来ない。ラーム社員は、髪の毛をむしって、じれた。
丁度そのころ、このサイゴンの港から三十キロの海上を、問題のノーマ号と平靖号とが、おしどりのようにつながって、西に航行していた。もう夕刻に近かった。
「おいおい、竹!」
呼んだのは、船長ノルマンであった。
竹とよばれた水夫の竹見は、巨人のハルクと繋索の手入れをしているところであったが、うしろを向くと、そこに船長ノルマンが立っているので、また例の皮肉な用事かと、舌うちをしながら立ち上った