Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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はいいろのきおく

灰色の記憶

久坂 葉子

Lesen Sie 灰色の記憶 (はいいろのきおく) von 久坂 葉子 (くさかようこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 65.588 Zeichen · 132 Bildschirme

Aozora Bunko

私は、自分を悲劇の中に生かし、自分のためにかなしんだのだけれど、決して自分以外のものには同情しないでいた。

トリチャン、ワンチャン、ウサギチャン

そんな動物が、子供のために飼育されていたけれど、私は、籠の四十雀にもカナリヤにも見むきもしなかった。

その頃、小児麻痺をして脚が跛だった姉に、日本舞踊を習わせるといいという人があり、母の趣味ではなかったが、大きな袂のある着物をきた姉は、毎週二度位程御師匠さんのところへ通っていた。私は乳母と共に度々お供をするうちに、自分も習いたくなって弟子入りするようになった。小学校へゆく前の年である。それからもう一つ、これは母の趣味でもって、やはり姉に少し遅れて、ピアノを習いはじめた。私には舞踊の方が興味があって、どんどん上達した。わけもわからない色恋物を、首をしなしなまわしたり、それと共に、自然に色っぽい目付をしてみせたりして踊った。(これは無意識にそうなっていたのであろうか、とにかく、当時の写真に焼付かれている私の目は、はなはだコケティッシュであるのだ)。お師匠さんはきびしく私に教えた。

「つるつるしゃん、つてしゃんりんしゃん、それお腰、やりなおし、そら御手」