Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
はいいろのきおく
灰色の記憶
久坂 葉子
Lesen Sie 灰色の記憶 (はいいろのきおく) von 久坂 葉子 (くさかようこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 65.588 Zeichen · 132 Bildschirme
私は青い目と、うぶ毛の密生した赤白い皮膚を、その時非常に嫌悪していた。で、自分の最愛の着物を、きらいな先生にあげてしまった母をうらめしく思い、又ここで、約束を破った大人を、心の底から憎んだのである。然し、この母は、私の綴り方や、ピアノの音を好んでくれた。そして、母を好きだと思う時が、全くないものでもなかった。母は花が好きであったから、私を連れて、御客様をおまねきしたりする時は、殊に遠い温室のある花屋まで買いに行った。私は、むっとする強い花の香りに酔い心地になって、いろんな幻想を思い起した。そんな時、母は必ず、
「ボビ、どのお花好き」
とたずね、私の撰んだ花を必ず買ってくれるのだ。私は、その時母をいい人だと思った。お花の束をもって帰り、きりこのガラスの瓶や、まがりくねった焼物の壺にその花をいれるのを傍でみていた。はさみをパチンパチンとならすのが、私の心を踊らせた。母は余った花を小さく切りそろえて、私に与えた。私はそれを、姉と二人の勉強部屋――私達は人形や本や切り抜きの絵のはってある西向の部屋を斯う呼んでいた――に飾った。
その頃、私は冬になるとよく病気をした。