Japanische Klassiker mit Furigana
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ほのおのひと――ゴッホしょうでん――
炎の人――ゴッホ小伝――
三好 十郎
Lesen Sie 炎の人――ゴッホ小伝―― (ほのおのひと――ゴッホしょうでん――) von 三好 十郎 (みよしじゅうろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 104.035 Zeichen · 207 Bildschirme
ヴィン だから、こうしてだね。これがシャベルだ、砂利は重いんだよ。石炭も重い、石炭よりも砂利は重いんだ。だから、こんな風に足をふん張ってないと、しゃくって投げることは出来ない。それをギョーマンは、こんな風に、左足をこんな位置に描いている。間違いだ。虚偽だよ。虚偽はどんなに美しく描いてあっても、美ではない。だから、手がこう構えていれば、腰はこうなって、足は――(しきりと仕方話で、イーゼルを振りまわす)
ベル もう、よして下さいゴッホさん。(笑いながら)ブラウズはよごされても結構ですけど、イーゼルで突き殺されたくはないわ。
ヴィン だって、そうじゃありませんか、ベルトさん。あなたも絵をお描きになるんだ。そんなら、わかって下さるでしょう。画家には色よりもデッサンの方が大事です。こんな風にしてですね、足をふん張って、こうしていれば――
ゴー もうやめないか、ヴィンセント君!
ヴィン ああ、ゴーガン君? 君もいたんですか。
ゴー もうよしたまいよ。相変らずの旅団長だなあ。
ヴィン うん。……(ゴーガンを見ているうちに、燃えていた火に水をかけられたように、不意に静かになってしまう)しかし……(言葉を切って、落ち物がしたようにそのへんを見まわす。