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Japanische Klassiker mit Furigana

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ほのおのひと――ゴッホしょうでん――

炎の人――ゴッホ小伝――

三好 十郎

Lesen Sie 炎の人――ゴッホ小伝―― (ほのおのひと――ゴッホしょうでん――) von 三好 十郎 (みよしじゅうろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 104.035 Zeichen · 207 Bildschirme

Aozora Bunko

アルルの夜のとばりが、さわやかな物音を沈めて落ちて来る。テオよ、俺は幸福だ。

「夜のカッフェ」

ヴィンセントの声 (前とはガラリと変って暗く、ギクシャクと言葉の調子が乱れている)テオよ、俺は相変らずグングンと製作している。しかし時々頭がグラグラしたり、ここから逃げ出して行きたくなる。どうしてか、わからない。俺の頭の中で妙なものが、うごめいている。時々俺は絶望におそわれる。俺は遂に画家として完成されないだろう。ゴーガンの絵は売れるのに俺の絵は一枚も売れない。俺は部屋の中をカンバスで一杯にしていながら、一枚も送れるものがない。ゴーガンは俺のことを「旅団長、旅団長」と言うが、実際、俺は才能もなんにもない歩兵旅団かも知れないと思うことがある。……それに較べるとゴーガンは偉大な芸術家だ。彼は「葡萄をもぐ女たち」を完成した。これは「黒人の女」にも劣らぬ見事なものだ。彼は「夜のカッフェ」もほとんど完成し、今は非常に独創的な裸婦を乾草の中に、豚といっしょに描いている。これは非常に立派な実に特異なものになりそうだ。ゴーガンは、いつでも堂々と自信を持ち、牛のような力で描いて行く。