Japanische Klassiker mit Furigana
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ほのおのひと――ゴッホしょうでん――
炎の人――ゴッホ小伝――
三好 十郎
Lesen Sie 炎の人――ゴッホ小伝―― (ほのおのひと――ゴッホしょうでん――) von 三好 十郎 (みよしじゅうろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 104.035 Zeichen · 207 Bildschirme
ヴィン う? ああ、いや。
ラシ ホホ、ぼんやりしちゃ、いやだわよ。ね、フウ・ルウ、今夜お店へ来ない? いっしょにアブサン飲んで踊りましょうよ。そしたら元気が出るわよ。ううん、お金がなきゃ、なくてもいいわ。その代り、持って来て、ね、これ?(とヴィンセントの左の耳を引っぱる)ホホ、よくって? 来るわねフウ・ルウ?(ヴィンセント無言でうなずく)
ヴィンセントの声 この女は何を言っているんだ? さっきはゴーガンと抱き合っていて、こんどは、こんなことを言っている。こんな無邪気な顔をして、こんな明るい目をして、パンを食えと言って、金がなければ耳を持って来いと言って、耳? 耳、耳? 俺にはわけがわからない。どう言うんだ? どう考えたらいいんだ? わけがわからない、わからなくなった、わ、わ、わ――(言葉の間から裏のレストランからのファランドールの笛が曲の途中から鳴りはじめる)
ラシ あら、また、裏で笛を吹きはじめた。(踊りの調子に靴をカタカタ鳴らして)じゃ、あたい帰る。あんまりおそくなると、おかみさんにしかられるから。きっと来てよ今夜。いいわねフウ・ルウ。ポールさんも、どうぞね。