Japanische Klassiker mit Furigana
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ほのおのひと――ゴッホしょうでん――
炎の人――ゴッホ小伝――
三好 十郎
Lesen Sie 炎の人――ゴッホ小伝―― (ほのおのひと――ゴッホしょうでん――) von 三好 十郎 (みよしじゅうろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 104.035 Zeichen · 207 Bildschirme
臭いのをがまんしているのは、御免なんだ。それだけの話だよ。悪いかね、それで?
ヴィン 良い悪いではなくて、俺の言うのは、こうしてやって行きながら、この腐敗や堕落の中で苦しみながらだな、そのなかに、俺たちは救われる道を見つけ出せないだろうか、と言うことなんだ。また、結局、このなかにしか、救われる道は見出せないんじゃないだろうか、と思うんだ。それに、君は笑うかも知れないが、今現にこうしてゴチャゴチャした不合理な不愉快な世の中に生きていても、正直のところ、俺たちはまだ素朴なやさしい心をお互い同士感ずることが出来る。真実を与え合うことは出来る。愛はあるのだ。それが在るならば、何がホントに根本的に腐敗しているのかね? だから、だからさ――だから、例えば――自分のことを言ってなんだけど、僕がね、ベルギイの炭坑で宣教師をしていた時、炭坑が爆発したことがある。死人がたくさん出た。一人の男が死にかかっていた。会社では、どうせどんな手当をしても死ぬものだから打っちゃって置けと言うんだ。僕はその男を見ていて、もしキリストだったら、どうするだろうと考えた。そしてね、僕はその男を自分の室にかついで来て、疵を洗ってやって、つきっきりで看病した。