Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

ほのおのひと――ゴッホしょうでん――

炎の人――ゴッホ小伝――

三好 十郎

Lesen Sie 炎の人――ゴッホ小伝―― (ほのおのひと――ゴッホしょうでん――) von 三好 十郎 (みよしじゅうろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 104.035 Zeichen · 207 Bildschirme

Aozora Bunko

その時代の大人の画家たちとも二三知り合いになったりして、いずれそういう人たちからゴッホの話を聞いたり画集を見せてもらったに違いない。ゴッホの絵を初めて見た時分は非常に驚いたに違いないが、今からそれを思ってみても格別それほどいちじるしいことが起きたようには感じない。まるで水が低い方に流れるように、自分がゴッホを知ったということが自然に思われるのである。

思い返してみると私の青少年時代は普通の人に比べてびっくりするくらい変化の多い生活であったが、ことに中学の一二三年ぐらい私の上には境遇の点でもまた私という人間形成の点でも言ってみればシュトルム・ウント・ドラングの時代であって混乱と動揺に満ち満ちた月日であった。そうだ、当時の私がおそろしく貧乏で孤独でそして絵が好きであったという点では、ゴッホと類似があるかもしれない。食べる物も学費も着るものもいっさいがっさいが気まぐれな叔父叔母のめぐみによるものであって、学年末に至るまで教科書がそろわないことが常例であった。それに両親の味を知らない孤児で、自分を育ててくれた祖母は十二歳の時にすでに亡くなっていた。親戚や友達は多かったが心はいつでも肉親の愛に飢えていた。