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Japanische Klassiker mit Furigana

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ほのおのひと――ゴッホしょうでん――

炎の人――ゴッホ小伝――

三好 十郎

Lesen Sie 炎の人――ゴッホ小伝―― (ほのおのひと――ゴッホしょうでん――) von 三好 十郎 (みよしじゅうろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 104.035 Zeichen · 207 Bildschirme

Aozora Bunko

タン ……え、なんだね?

おかみ このお客さんがねえ、このりんご、一つだけ売れないかとおっしゃっているんですけどねえ?

タン うん?(そちらへ行きながら)りんごを一つと言うと――?

おかみ これさ。セザンヌさんの、この――(カンバスをこっちに向けると、りんごが四個置いてある)いくらだとおっしゃるから、二十フランと申し上げたらね、四つは多過ぎる一つだけ欲しいとおっしゃってね。(こちらの三人は、びっくりして見ている)

タン しかし、一つだけと言うのは――

夫 いや、その、なにしろ、あっしの所では今度、スッカリ店の手入れをしましてね、その方に金をつぎ込んでしまって、この――あっしはラピック通りで八百屋をやっていまして、今度、まあ果物も置くようにしまして、この――いえ、今日は、家内の妹の誕生祝いによばれましてね、その帰りでさあ、そこの窓でチョットこの、絵を見かけたもんで、家内とも相談しましてね――

婦 (まだ二十くらいのパリの下町の、あまり教育のない、しかし可愛い嫁。ういういしくはにかんで)とても、あの、良い絵だもんですから、ロベールに私が言ったんですの。果物の店は、あの、綺麗にして、なんですわ、美術的にして置かないとお客さんが寄り付いて下さらないから――