Japanische Klassiker mit Furigana
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ほのおのひと――ゴッホしょうでん――
炎の人――ゴッホ小伝――
三好 十郎
Lesen Sie 炎の人――ゴッホ小伝―― (ほのおのひと――ゴッホしょうでん――) von 三好 十郎 (みよしじゅうろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 104.035 Zeichen · 207 Bildschirme
こんな色とこんな線を生み出した天才たちの居る国へ、そのうちに僕は必らず行く。死んでも行く。
ロート 死んでも行くか。フフ。ヴィンセントだねえ! 何かと言うとすぐに死ぬと言う。ハハ、この人生に耐えきれないんだなあ。自分の与えられたライフを悠々として享受することに耐えきれない。自分の命の財布の中から金をチビリチビリと小出しにして使っていられない。大急ぎで、一気に全部をはたかないと我慢が出来ない。ヒヒ、わが輩と同じさ、その点では。ただ、わが輩には、これを託するに酒がある。ヴィンセントにはカンバスが有るだけだ。そうして、わが輩は酒と心中する。ヴィンセントは間もなくカンバスに頭をぶっつけて死ぬよ。そういう運命だ、心配したもうな。
ゴー 始まった、猿の哲学が。
ロート うん? わが輩のが猿の哲学なら、お前さんのは牛の哲学かね? いや、哲学じゃない、牛の、いちもつだ。(ベルトに)これは失礼。
ゴー (相手の言葉は歯牙にかけないで)ああの、こうのと諸君はヴィンセントを憐れんだり、心配したりしているが、ふっ! 君たちにそんな資格が有るのかね? なるほど、人間としてはあの男は、ウジウジした、オランダの田舎者だ。